【ご挨拶】
桃の節句も過ぎうららかな春の日が続いておりますが、皆様お変わりありませんでしょうか。
先月プロ野球がキャンプインして間もないころ日経新聞日曜版『文化時評』に面白い記事を見つけました。「”ビッグボス”が舞う日」 と題した内容は、これまでのプロ野球監督像として、川上監督?野村監督までの父性の時代があり、2000年代の新趣向の監督としては西武を日本一に導いた渡邊久信監督の父親から兄貴という流れがありました。そして新庄ビッグボスはどこへ向かうのか?
そのヒントを解く鍵は北国、昨年の夏の甲子園に出場した青森・弘前学院聖愛高にあるそうです。同校には普通の意味での監督はいなくて、選手自身が自分で作戦を考え、ノーサインで試合を進めるそうです。何故そのようなスタイルになったのか。それは同校の原田監督が指導者修行で参加したある経営セミナーで聞いた一言にショックを受けたからだそうです。「これから野球型人間は要りません。求められるのはサッカー型、ラクビー型人材です。」一球一球、監督の指示で動く人材ではなく、自分で状況を判断し、問題解決出来る人材でなくてはならない。競技の優劣の問題ではなく、「サインで縛る」というやり方が問題であり、人を育てると言いながら、結果指示待ち人間をつくり出して来ただけではないか。そんな思いからノーサインに踏み切り4シーズンが過ぎ、ノーサイン野球がどのように勝負を左右しているかは「正直、わからない」。ただ「それでも構わない」と原田監督は言う。成果は高校3年間ではなく、選手が社会に出てからはっきりすることだからと。指示待ち人間、ビジネスの世界でもよく耳にする言葉です。今年の新庄ビッグボスの戦いが楽しみであり、胴上げが実現した日はプロ野球「監督」がいなくなる日になるかもしれません。
ピークを過ぎたと言われておりますが、まだまだオミクロンの感染が収まらないようです。皆様、引き続きご自愛ください。
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