【ご挨拶】
日増しに朝夕秋の深まりを感じるようになりましたが、貴社にはコロナ禍にあっても益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます。
先日『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』(平井一夫著)を読みました。私はIBM時代に十数年間、国内外のSONYを担当していましたが、本の内容とちょうど時代が被りその当時を懐かしく思いつつ、且つ大変興味深く一気に読み進めました。本のタイトルでは異端とありますが、平井さんはCBSソニーのご出身でその後ゲーム機器部門を歩んでいます。SONYの保守本流エレクトロニクス部門出身で無いことで「エレキを知らない平井にソニーの再生はできるわけがない」と言われ続けましたが、逆にそのことがエレキ・ノスタルジーを断ち切り見事復活を遂げることが出来たのではないでしょうか。その復活過程が言葉を飾ることなく、日々の悪戦苦闘の様子が平易な言葉で語られています。現場主義と言われる経営者は多いと思いますが、その中で自ら現場に足を運び、社員と会話をして共に考え、人任せにせず時には厳しい判断を自らの責任においてくだす、そのような経営者、いやマネイジメントに携わる人がどれほどいるでしょうか。同じ家電業界でも相次ぐ企業不祥事、業績低迷し続けている企業がありますが、本を読み終えてからその成功要因、相違点の一端を理解出来た気がします。とても良い本だと思いました。
ワクチン接種が進み、宣言も解除され気が緩みがちですが、引き続き皆様お体ご自愛ください。
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