【ご挨拶】
拝啓 秋冷の候、貴社におかれましては、益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。日頃は格別のお引き立てにあずかり、心よりお礼申し上げます。
「何を言っているんだ。日本にはKUNIEDAがいるじゃないか。」かつてある日本人記者が「なぜ日本から世界的なテニス選手が出ないのか?」という質問をした際に、当時世界ランキング1位だったプロテニスプレーヤーのロジャー・フェデラー選手(スイス)はこのように答えました。長年世界のトッププレーヤーとして活躍しているジョコビッチ選手(セルビア)やフェデラー選手よりも現在テニス界で最も優勝し続けているのは、男子プロ車椅子テニスプレーヤー:国枝慎吾選手なのです。
グランドスラム車イス部門で男子歴代最多優勝記録45回(シングルス=24回、ダブルス=21回)、年間世界ランキング1位を8回、初出場した2004年アテネパラリンピックから東京2020パラリンピックまで4大会(シングルス=金2個、ダブルス=金1個、銅2個)、17年間に渡り日本代表として出場している正真正銘、世界のそして日本のレジェンドです。すでに前人未到の結果を残されていますが、今回の東京2020パラリンピックでまた更なる記録を更新されました。2大会振り、涙、涙の金メダル!もらい泣きしました。感動しました。
国枝選手は9歳のときに脊髄腫瘍を患い下半身麻痺に。当初は車椅子テニスよりも車椅子のバスケットボールが好きで、車椅子を自在に操る巧みな技はバスケットボールの経験が活かされているようです。国枝選手の座右の銘は「Small Changes Make a Big Difference」。「基本は大きく変わらない」が「変化を恐れない」そして「常に新しいことを取り入れないとトップには君臨できない」とも語っています。
本人の並ならぬ努力と精神力と共にお互いを高め合うことのできる良いライバル、一緒に挑み続けることができる同志、そして献身的に支えてくれるスタッフ、友人や家族に恵まれたこと全てが偉業を成し遂げることに繋がったのではないかと思います。
国枝選手のみならず、パラリンピックに出場された全ての国や地域の選手たち全員に敬意と尊敬の念、感謝の気持ちでいっぱいです。可能性は無限大であるということを改めて教えていただいた大会でした。
皆様何かとご多用のことと思いますが、くれぐれも無理されない様ご自愛ください。
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