【ご挨拶】
夏も盛りを迎える頃になりましたが、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
さて、いろいろと議論があった東京2020オリンピックが閉会しました。本来なら世界各国のトップ選手たちが、自国を代表して闘争心や競争心が著しく溢れる雰囲気ですが、コロナ禍での開催は従来とは少し異なり、メダル獲得だけを目指した大会ではなく人々が助け合い、愛情や友情を重んじた大会のように感じました。史上初めて金メダルが2名に授与された男子走り高跳び。決勝に残ったカタールの選手とイタリアの選手が、決着するまで跳躍する「ジャンプオフ」を2人で話し合って棄権しました。お互いの努力と能力を認め合い、讃え合い、出された結論で驚きと共に感動を呼びました。また陸上の男子800メートル準決勝では、アメリカの選手が転倒し、後ろを走っていたボツワナの選手も避けきれずに転倒。悔しいはずの2人が並走してゴールして、最後は握手と抱擁するという美しい光景が見られました。そして新種目ながら日本人の活躍が際立ったスケートボード。今までほとんど見たことがなかった競技でしたが、個人が滑り終えると、成功した場合でも失敗した場合でも、他の選手たちが駆け寄り抱き合って喜び合ったり励まし合ったりする姿は心にグッとくるものがあり、感動しました。オリンピックはスポーツの祭典ですが、争いや憎しみではなく、思いやりや助け合いの気持ちを大切にして世界中の人々が幸せになるきっかけとなる機会になれば良いと思います。
暑さ厳しき折、どうかお身体には気をつけてお過ごしください。
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