【ご挨拶】
風にそよぐ木々の緑がまぶしい季節を迎え、皆様におかれましてはコロナによる影響をものともせず益々ご活躍のことと存じます。
さて5月の連休中に『起業の天才! - 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』を読みました。とても面白い内容で、引き込まれるように一気に読みました。私が社会人になった1984年、その当時「24時間戦えますか」というCMコピーが流行り、人も社会もとても活気に満ちた時代でした。まだInternetの無い時代、紙媒体での就職情報誌で会社を立ち上げ、その間の社員のモーレツな仕事ぶり、江副氏とのやりとり、非常に興味深く心躍るストーリー展開でした。1984年通信の自由化に伴い、NTTの民営化、一般企業へも通信事業の参入が認められ、その後リクルートも情報通信分野にビジネスを拡充。当時IBMの同期営業がリクルート担当で、大型商談をまとめメインフレーム、周辺機器等の搬入のため輸送トラックを十数台連ねたと自慢していたことを思い出します。Business Opportunityを見出すそのセンス、決断力、スピード感、正に傑出した起業家/経営者であったと思います。ただご存知の通り、リクルートコスモス事件で検察、メディアに世の中から抹殺され、76歳の時に東京駅で倒れ帰らぬ人となります。時代背景も全く違いますが、現代このような起業家/経営者がいるでしょうか。何かと世間を気にして、社員にも物が言えない(言うとパワハラになることを恐れ)、小さくまとまったPassionの無い社会に変貌してしまったと感じるのは私だけでしょうか。これまで幾つものスタートアップ・ビジネスを経験し、自ら起業した者からすると著しく共感を持ち、また反面教師として学ぶべき点が多くありました。もしご興味があればご一読をお薦め致します。
話は変わりますが、前日NHKスペシャルで大阪のコロナ重症者病棟の現状を見ました。これまでTVニュース番組等では取り上げていない生々しい悲惨な実情を見て、改めて新型コロナウイルス/変異ウイルスの恐ろしさを再認識いたしました。非常事態宣言下でも何かと気が緩みがちになりそうですが、お互いに気を引き締めて、引き続き感染予防に細心の注意をはらいたいと思います。皆様もくれぐれもお体ご自愛ください。
|