【ご挨拶】
春陽の候、皆様におかれましては益々ご隆昌のこととお慶び申し上げます。
一向に治まる気配が見えない新型コロナウイルス、例年とは違う新年度を迎えている方々も多いことと思います。
新型コロナウイルスの影響が広がっていた中国で、日本から続々と届く支援をメディアが連日手厚く報道していたそうです。在日中国大使館は日本政府や地方自治体、企業などから計約272万枚のマスク、約38万着の医療用手袋等が寄付されたとの集計をホームページで公表し、日本から届く支援物資に添えられていた「山川異域 風月同天」という漢詩の一節も話題を呼んだそうです。約1300年前に天武天皇の孫の長屋王が、唐の高僧・鑑真に宛てたとされ、「住む場所は異なろうとも、風月の営みは同じ空の下でつながっている」という意味だそうです。このメッセージに心を動かされた鑑真が来日を決めたと伝えられています。
また、アリババグループの創始者、ジャック・マー氏が日本に向けて100万枚のマスクを送ると発表し、大きな反響を呼びましたね。マー氏は中国のSNSウェイボー上の公式アカウントに、大量の段ボール箱が積まれた写真を投稿し、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、日本から支援物資が送られたことに言及し、「私たちがもっとも物資を欠いていた時、日本の二階俊博(自民党幹事長)さんと多くの友人が一緒になって防護服を送ってくれた。感動、感謝、感恩」と語っています。そして、「日本は大変な状況だ。我々は全て経験したばかりで、何をすべきかを知っている」と支援した理由を明かしています。そしてメッセージの後半には、「青山一道、同担風雨」(青山も雲雨も共に見る友よ、一緒に困難を乗り越えましょう)という漢詩が添えられていました。「今回の困難は我々の想像よりも厳しいものかもしれない。けれども多くのことを教えてくれた。何を諦め、何を尊び、何を永遠に記憶にとどめるかということだ。青山一道、同担風雨。全てが良くなることを信じよう」と結んでいます。
これまで人類が経験したことの無い未知の脅威。これを新たな学びの場として、世界が協力して良い方向に向かうことを期待するとともに、我々自身も出来ない理由を上げて言い訳するのではなく、先ずは今出来ることを着実に実行して希望の未来を創り出していきたいと思います。
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